Topics : 基幹業務開発のQCDに対するサピエンスによる開発の優位性.1

今回は、基幹業務開発にとって、最も重要であるQCD(品質、コスト、高速開発)に対して、サピエンスがいかに対応しているかについて、私見で論じてみたいと思います。テキストで延々とご説明しております。読みづらいことをご容赦ください。面倒と感じられた方々は、4項の結論から先にお読みください。ご興味が沸かれましたら、1項からお読みいただければ、と存じます。

なお、本稿は、株式会社東條経営科学研究所 専務取締役 東條是樹が記載いたしました。 以下に記載いたします内容は、 サピエンス社(Sapiens International coop. 並びに、サピエンス・ジャパン株式会社)の 公式見解ではありません。筆者である私の文責です。浅学ですので、誤りも多々あるかと存じます。悪しからずご了承ください。

【目次】

  1. プログラムは悪である。これを解決しないとプロジェクトマネージは軽減できない。
  2. オブジェクト志向の限界、理解できる人口が少なすぎる。
  3. サピエンスの動作の本質
  4. 望まれるサピエンス人口の拡大

T.プログラムは悪である。これを解決しないとプロジェクトマネージは軽減できない。

私は、コンピュータ業界に身をおいて40年以上を経過しています。この間多くの基幹業務開発を経験してきましたが、プロジェクトマネージメント上、昔から言われていることが現代でも、依然としていわれていることに愕然とした思いをもっています。

  • 要件定義があいまいであった。
  • 例外処理が誤っていた。
  • 予想外に工数がかかってしまった。
  • 結果的にコスト・オーバとなってしまった。

これらは、30年前もいわれていましたし、今日でも全く同じことがいわれています。
何故でしょうか。
最も大きな問題は、プログラムが必要である、ということではないでしょうか。もし、開発にプログラムが不要ということになれば、問題の多くは解決できるのではないでしょうか。
このことに気がついた先人達は多くいますし、製品も多く存在します。
サピエンスもまた、そのひとつです。
しかし、サピエンスは、1982年に発表されて以来、四半世紀を過ぎてなお、欧米を中心として多くのユーザに採用されています。さらに、現在も進化しています。

今回は、サピエンスのもつユニークな特徴について述べてみたいと思います。

U.オブジェクト志向の限界、理解できる人口が少なすぎる。

私は、現在オープン系で採用されているJAVAによるオブジェクト志向には限界があるものと感じています。
コンピュータ・システムを開発するためには、プログラムを書かなければならない、という宿命があります。オブジェクト志向においては、それを合理化しようとした結果、逆に、より複雑化させてしまったのではないでしょうか。結果として、オブジェクト志向は難解となってしまいました。
代表的な例として、実装クラス図、シーケンス図、MVCモデル、インスタンス化、継承、キャスト、ORマッピング等オブジェクト志向を代表する概念が難しすぎるのです。
サピエンスでは、これらの概念は必要ではありません。極論すれば不要です。 基幹システムを開発する人達は天才の集団ではありませんし、秀才の集団でもないのです。ごく普通のプログラマが、大半を占めています。

正確な統計ではありませんが、ごく一般の方々100人を集めて、BASICのようなごく普通のプログラムを講習した場合、本当に理解できる人は3人といわれています。
この理解できた方々を対象として、オブジェクト志向を講習した場合、本当に理解できる人は30%といわれています。
結論として、オブジェクト志向を理解できる人は1%ということになります。日本の就業人口を6000万人とした場合、60万人が上限ということになります。全員がコンピュータ志望ではないですから、大目に見積もって現実の上限はその10%として、6万人程度でしょう。もっと少ないかもしれません。情報関連産業の人口が約60万人とすれば、殆どの人たちは、オブジェクト志向を理解する「適性」がない、ということになります。
SE・プログラマに限ってみても総勢約35万人としますと、「適性」をもった人の絶対数が圧倒的に足りないことになります。所詮無理があるのではないでしょうか。私は、もっとやさしく、基幹業務を開発できる方法論が求められているものと思っています。
サピエンス本体は、オブジェクト志向で開発されています。しかし、基幹業務の開発担当者にそれを意識させません。言葉はオブジェクト志向の言葉を使っていますが、いわゆるオブジェクト志向流に考える必要がないように作られています。インスタンス化する必要すらないのです。サピエンス自体が行なってくれます。

いわば、開発者にとって「やさしいオブジェクト志向」なのです。

次項ではサピエンスの動作についてご説明いたします。


続き・・・ 
基幹業務開発のQCDに対するサピエンスによる開発の優位性.2
  1. プログラムは悪である。これを解決しないとプロジェクトマネージは軽減できない。 (本ページ)
  2. オブジェクト志向の限界、理解できる人口が少なすぎる。(本ページ)
  3. サピエンスの動作の本質
  4. 望まれるサピエンス人口の拡大

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